【初心者向け】コミュニケーションに必要なソーシャル・スタイル理論とは? あなたはどのタイプ?
こんにちは。SHOです!
ビジネスにおいてコミュニケーション能力というのは非常に重要なスキルの一つです。
世の中にはさまざまなタイプの人がいますが、自分と合う人もいれば合わない人もいます。
ビジネスでは相手がどんなタイプであろうと、適切なコミュニケーションをとることがとても大切です。
今回は『 ソーシャル・スタイル理論 』を使って、ビジネスにおけるコミュニケーションの方法について解説しています。
ソーシャル・スタイル(Social Style)理論とは
このソーシャル・スタイル(Social Style)理論というのは、1968年にアメリカの産業心理学者であるデビッド・メリル氏が提唱したコミュニケーション理論のことです。
これは人のコミュニケーションのパターンは4つのタイプに分類することができるという理論で、相手と自分を理解するために活用します。
今や日本のみならず、多くの企業で取り入れられるグローバルスタンダードの考え方です。
これまでのタイプ論の主流は、人の内面的な態度を分析していたがデビッド・メリル氏は、外に現れる言動を分析対象とした点で、タイプ分け理論に新たな潮流を生み出しました。
世の中にはさまざまなタイプの人がいますが、人間を理解するには性格や内面的なところよりも、まずは外から感じ取れる言動や行動を読み取ることが重要になります。
このソーシャル・スタイル理論を使って、4つのタイプ別の対処法を理解して、ビジネスに活かしていきましょう!
❗️ポイント❗️
「 自己主張 」(意見を主張する/人の意見を聞く)
「 感情表出 」(感情を表す/抑える)
の二軸を使い、4つのタイプに分類します。
このタイプ別に特徴や対処法を知ることによって、ビジネスに使えるヒントを得ることができます。
タイプ別診断(4パターン)
①Driving(ドライビング)タイプ(現実派/成果第一)
自己主張:強い/感情表出:弱い
強み
判断が速い
打たれ強い
自己主張できる
リーダー気質
弱み
褒めることが苦手
指示されるのは苦手
怖いと言われることがある
特徴
感情(表情)は出ない
合理的に目的を達成したい
早口で淡々と自分の意見を言う
せっかちで負けず嫌い
目的のためには、厳しい判断も辞さない
戦略が大好き
自分の道は自分で決めるタイプ
思いどおりにやりたい
対処法
①明確さが大事なので、結論から伝える
・結論→ その理由→ その理由の詳細→ もう一度、結論で締める。
②勝負事に負けん気を出す
・勝利が大事なので、負けん気を高く評価する傾向がある。
③選択肢を示す
・自分で決めたいと考えるため、提案をする時は2~3案を出して選んでもらう。
❗️ポイント❗️
ドライビングタイプの人は、「相手の記憶に残すこと」を意識するのが重要です。
彼らは自分で判断したいので、「〜しませんか?」「やりましょう!」という提案だと嫌がる場合もあります。
リーダーに多いタイプで感情は出しませんが、自分の意見は主張して指示されるのが嫌いなタイプです。
また、人の話を聞くのは苦手で「一体何を言いたい?」と短気な傾向にあります。
上昇志向が強く、出世や成果に貪欲だというのも、このタイプの性質です。
明確さが大事なので、何かを提案したいときは結論と理由を簡潔に、大きな声で自信を持って伝えましょう!
相手が求めている情報を提供して、最終的には「自分が判断した!」と感じさせることがポイントです。
②Expressive(エクスプレッシブ)タイプ(直観派/社交的)
自己主張:強い/感情表出:強い
強み
アイデア豊富
行動力がある
社交性がある
ノリと勢いがある
弱み
忘れっぽい
飽きっぽい
ルーティンが苦手
地道な努力が苦手
特徴
感情(表情)が出る
明るい雰囲気で自分の思いを言う人
ノリを重視する
新しこと、話題性のあることが好き
サプライズが大好き
細かいことは気にしない
対処法
①言うことがコロコロ変わるので、迅速に済ませる
・重要なことは気が変わらないうちに済ませる。
②ノリを大事にしながらも、要約をしてあげる
・話が脱線しがちなため、ノリを大事にしつつも「さすがですね。こういうことですか?」と確認する。
③データを淡々と語らない
・データは補足程度にしか考えないのでデータを示すなら、そこに話題性を伝える
(このデータは面白いですよ。実は、、、)
❗️ポイント❗️
エクスプレッシブタイプの人は、ノリと流れでテンポよく、楽しく物事が決まっていくことを好みますが縛られるのは苦手です。
そこで、「変更ありで、仮で決めていきましょう」と自由度を感じさせることも大事です。
また、盛り上がるのも早いものの、忘れるのも早いのがこのタイプ。
そこで「それいいね!」となったら、ついでに予定を決めるといいでしょう。
このタイプの人は、感情表現が豊富で細かいことは気にせず、自分の思いを積極的に話します。
自分のことを強調して主張しがちなので「なるほど!」「すごいですね!」と大きなリアクションで共感を示すのがポイントです。
③Amiable(エミアブル)タイプ(協調派/友好的)
自己主張:弱い/感情表出:強い
強み
親切
やさしい
気配りができる
サポートしてくれる
思いやりがある
弱み
決断できない
プレッシャーに弱い
人前で話すこと
特徴
感情(表情)が出る
話すより聞くことが得意
明るい雰囲気で人の話を聞く
人の気持ちや全体の調和を重視する
人間関係に波風を立てず、常に穏やか
対処法
①1人で決めるのが苦手なので、選択肢を示すのではなく一緒に考える
・「差支えなければ、一緒に考えましょうか?」と相談相手になってあげる。
②「分かった」と言いながら、返事を先延ばしにする人が多い
・ルーズととらえるのではなく、なんらかの問題があることを疑う。
③会話にゴールを求めなくても大丈夫!
・会話で共感する時間が重要なので、時には話し相手になるだけでOK。
❗️ポイント❗️
エミアブルタイプの人は、人と仲よくするのが大好きですが、ガンガン押すのは逆効果です。
初対面の場合は、SNSや共通の話題などの接点を持つことを意識しましょう!
どちらかというと受け身な彼らは、聞くのは得意でも話すのが苦手です。
相手のペースに合わせた相づちや反応によって「この人は話しやすい」と思ってもらえるような聞き上手を目指すといいでしょう。
喜怒哀楽は顔に出ますが、自己主張はしたがらないのがこのタイプです。
結論を急ぐような話の進め方をすると相手に不快感を与えるので、まずは聞き役になってじっくり話を聞くことがポイントです。
④Analytical(アナリティカル)タイプ(思考派/論理的)
自己主張:弱い/感情表出:弱い
強み
正確である
コツコツと継続できる
分析が得意である
マイペース
計画的
現実主義
弱み
行動が遅い
話が長い
人付き合いが苦手
意見を出すこと
特徴
感情(表情)は出ない。
話すより聴くこと多い人。
データや情報を分析し、独自の見解を持つことが好き
対処法
①沈黙は考えを整理する時間なので、焦らずに待ちましょう
・頭の中で整理しているだけなので、無理に話さなくていい。
②納得を得るために、前例やデータを示してあげる
・自分の見解を得ることがとても大事なので、データがなくても近い事例を示すこと。
③デッドライン(締切)を決めておく
・このタイプは時間がかかることが多いので、デッドラインを決めておくことが重要です。
❗️ポイント❗️
アナリティカルタイプの人は、基本的に自分から働きかけるタイプではないので、相手を知ることで必要になったら連絡できる状態を目指すといいでしょう。
人付き合いがどちらかといえば苦手な彼らに、いきなり近づいても敬遠されがちなので、誰か知り合いがいれば紹介してもらうのがベストです。
このタイプの人は、感情をあまり見せず自己主張もしませんが、計画や分析が好きでリスクを恐れます。
相手は分析に時間をかけて正確に納得したいと思っていますので、実例やデータを用意してから打ち合わせすることがポイントです。
*Balance(バランス)タイプ
「どれもピンとこない」「どれも当てはまる」という場合は、このタイプです。
自分の感情に関係なく、相手や場面に合わせてその場で態度を変えていく傾向があります。
オススメの本
最後に
ソーシャル・スタイル理論とは、人にはそれぞれコミュニケーションの傾向があり、そのクセを知ることで自己流のコミュニケーションスキルの幅を広げて、状況を良くするためのヒントとなる理論ということです。
相手を知るためには、まずは自己分析をして自分の傾向を知ることから始めましょう!
その後に自分の身のまわりの人を思い浮かべながら、「あの人の傾向はどうだろう?」と想像すると分かりやすいと思います。
ただし、あくまで理論は理論に過ぎません。
100人いたら100通りのコミュニケーションがありますので、全ての人に型通りの対応をすればいいということではないです。
ビジネスにおいてはコミュニケーションの取り方によって、その結果が左右されることは往々にしてあります。
ビジネスもコミュニケーションも人との繋がりが大切なので、相手のことを理解して求めるものを提供する気持ちが、お互いの関係をより良くする一番の方法でしょう。
又、この理論は「どのタイプが良い、悪い」ということではないですし、占いでもないので、分類して終わり。にはならないようにしてください。
ソーシャル・スタイル理論を上手く活用して、ビジネスにおけるコミュニケーションの対応力を上げていきましょう!
Best Wishes ‼️
【初心者向け】グローバル・マーケティングとは?これからのビジネスに必要なこと!
こんにちは。SHOです!
今やインターネットの普及により、国境を越えて世界中の人々とコミュニケーションをとることが容易になりました。
このグローバル社会において、どのようにビジネスを展開していくのか?
言葉や文化、人種の壁を越えて、世界でビジネスをしていくことは簡単なことではないですが、今後の日本においてはとても重要なことです。
そこで今回は『グローバル・マーケティング』の視点から、世界で勝ち抜くために一緒に学んでいきましょう!
グローバル・マーケティング(global marketing)とは?
地球規模で事業を展開するために国境を越えて、地球全体を一つの市場と捉えて行うマーケティングのことで、さまざまなマーケティング分野がある中の一つです。
1960年代に誕生した国際マーケティングや、1970年代に誕生したソーシャル・マーケティングが発展し、1990年代にグローバル・マーケティングという概念が誕生しました。
近年ではグローバリゼーション(世界的な商品の規制緩和)や、インターネットの普及に伴う情報のグローバリゼーションによってさらに広まってきました。
国際マーケティング(international marketing)
国を越えて行われるマーケティングであり、主に輸出に関する国際貿易マーケティングのこと。
その後、現地化により多国籍マーケティングへと発展しました。
ソーシャル・マーケティング(social marketing)
1971年にフィリップ・コトラーによって提唱され、マネジリアル・マーケティング(企業の利益追求中心のマーケティング)に対して、社会との関わりを重視するマーケティングの考え方のことです。
グローバル企業と多国籍企業の違い
グローバル・マーケティングを行う上で、これらの違いを理解することは重要なポイントになります。
多くの方はグローバル・マーケティング=多国籍企業で行うマーケティングと考えるかと思います。
まずは、その違いについて見ていきましょう!
グローバル企業
世界中のさまざまなニーズに対して、自社の強みを活かして世界展開していく企業のこと。
多国籍企業
それぞれの国にあった需要に対して、商品やサービスを変えながら事業を展開していく企業のこと。
❗️ポイント❗️
グローバル企業とは、自社の強みにフォーカスして世界中にあるニーズに応えて展開すること。
多国籍企業とは、商品やサービスにフォーカスして国ごとのニーズに合わせて展開すること。
どちらも世界にマーケットを広げて展開していきますので、日本とは違った視点で考えていく必要があるでしょう。
グローバル・マーケティングにおいては、多国籍企業とは違い、グローバル企業の視点が必要です。
グローバル社会で活躍するためには
自社の強みを生かすことも大切ですが、日本企業であることの特異性も意識しなければなりません。
もしマーケットに擦り寄るようなやり方では、地元企業に勝つのは難しいでしょう。
また、市場規模を考えても、日本市場は人口が約1億3千万人で少子高齢化により、今後は更に減少していくでしょう。
それに対して世界市場は人口が約75億人で莫大な可能性があります。
そこでポイントになるのは“ 差別化 ”です。
日本独自の商品やサービス、スキルなどから差別化をすることはもちろんですが、人の心理や欲求などの視点から導き出していきましょう!
❗️ポイント❗️
人の心理や欲求は、生命維持から徐々に外の環境へと意識が広がっていきます。
これは日本のみならず、世界共通のルールだと言えるでしょう。
まずは衣食住から始まり、その次にインフラやレジャー、贅沢品などに視野を広げていきましょう!
グローバル・マーケティング戦略について
グローバル・マーケティングの本質は、世界をひとつのマーケットとしてとらえることです。
それぞれの国の特性にあわせて事業を行うのではなく、根本にある共通のニーズを考えることによってフラットに事業を展開していくことが大切です。
ここで別の記事で解説した『 R-STP-MM-I-C 』を使って、戦略を立て実施していきましょう!
【初心者向け】マーケティング戦略の実践方法《 R-STP-MM-I-C 》 - Lifeonce.Japanのブログ
❗️ポイント❗️
・リソース(経営資源)は価格や品質、流通経路などから安全かつ最もコストのかからない地域を選んで購入する。
・生産は人件費や労働の質、設備の充実度などを考慮して最も生産性の高い地域で行う。
・販売は商品やサービスへの需要や所得水準などから販売成果を推測して、その比重を決める。
世界規模でこのような調整を行うことで情報や知識、経営資源を共有し、効率を上げることができます。
オススメの本
グローバル・マーケティング戦略 (有斐閣アルマ > Specialized)
最後に
今や日本に進出している外国企業の商品やサービスを普段から利用していることはとても多いかと思います。
これは、日本企業において危機的な状況です。
いくら日本のマーケットにおいて盤石な地位を築いていたとしても、今後世界中の企業が日本に進出して来ると、そのシェアが大きく奪われてしまうことも考えられるでしょう。
現地の企業や顧客から学び、そして幅広い視野をもって事業を展開することが、これからのビジネスでは欠かせません。
日本でシェアを奪い合うことも大切ですが、より競争力を高めていくためには、『 グローバル・マーケティング 』の視点から事業を行なっていきましょう!
Best Wishes ‼️
【初心者向け】マーケティング戦略における5W1Hとは?困ったらコレを使おう!
こんにちは。SHOです!
今回は『 マーケティング戦略における5W1H 』について解説していきます。
この5W1Hとは、マーケティング戦略や社内のプレゼンテーション、コミュニケーションなどさまざまなビジネスシーンで使えるフレームワークになります。
例えば、マーケティング戦略のフレームワーク(3C分析・4P分析・STP分析など)で行き詰まったときに5W1Hを使うことで、シンプルかつ多角的な思考で新たな問題解決方法を導くことができます。
そこで、今回はマーケティング戦略に焦点を合わせて一緒に見ていきましょう!
5W1Hとは
When:いつ
Where:どこで
Who:誰が
What:何を
Why:なぜ
How:どのように
5W1Hとは、これらの頭文字をとった略称で情報伝達のポイントのことです。
ビジネスの場面では報告書やメールの作成時、口頭で状況を説明する際に応用します。
元々はニュース記事を書く際の原則として使われていました。
ニュース記事では一番重要なことを先頭にもってくる定例があり欧米の「5W(Five Ws)」が発祥と言われています。
日本では更に「1H(How どのように)」を足して「六何の法則」とも呼ばれています。
5W1Hと4P分析の関連性
・Where(どこで)
Place(流通)どこの経路で?
・What(何を)
Product(製品)どんな商品・サービスを?
・How(どのように)
Promotion(販売促進)どう知らせるか?
Price(価格)いくらで?
実は5W1Hの中には、マーケティング戦略の4P分析の要素が含まれています。
マーケティング戦略の4P分析を行なっていて行き詰まった際に、5W1Hのフレームワークを使うことでシンプルに考えることができます。
又、それぞれ分けて考えていたものを1つのストーリーで整理することができるのも、このフレームワークの特徴です。
↓4P分析についてはコチラをご覧ください↓
【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎ - Lifeonce.Japanのブログ
マーケティング戦略における5W1Hの使い方
マーケティング戦略における5W1Hでは、問題解決のために客観的視点や思考整理を目的として使います。
When(いつ):期間やタイミング
・商品やサービスの販売開始時期
・販売期間・期限
・キャンペーンの開始時期
・消費者が求めている時期やタイミング
又、自社製品だけでなく
・競合他社の商品やサービスの販売期間
・キャンペーン期間
・消費者の年間イベントに伴う消費者行動
など
Where(どこで):チャネルや場所
・販売チャネル
・流通経路
・実店舗やネット通販
・利用しやすいチャネルがどこであるのか。
・どのシチュエーションであるのか。
など
Who(誰が):ターゲット層(ペルソナ)
・商品やサービスを誰に売りたいのか。
・購買の意思決定者は誰か。
・誰が商品やサービスを購入したいのか。
など
What(何を):商品・サービスの価値
・実際に販売する商品やサービス
・商品やサービスが顧客に提供する価値
など
Why(なぜ):消費者の購入理由
・商品やサービスを販売する目的やゴール
・なぜ消費者がそれを欲しているのか。
・なぜ市場がそれを欲しているのか。
など
How(どのように):販促や集客方法
・マスメディア
・クロスメディアでのプロモーション
・ダイレクトメール
・広告媒体や頻度、予算
など
5W1Hの派生系フレームワーク
5W2H
「How much(いくら)」
価格戦略や資金計画などを分析します。
5W3H
「How much(いくら)」
「How Many(どのくらい)」
市場に出回る商品やサービスの数量や出荷頻度、プロジェクト全体の規模について分析します。
6W2H
「How much(いくら)」
「Whom(誰に)」
どのような消費者を対象にするかという論点にフォーカスしたもの。
この場合には、「Who(誰が)」は、マーケティング戦略を実施する側の人物を指します。
2W1H
「Why」「What」の観点から問題を提議し、改善方法「How」を導き出します。
この手法は、社内コミュニケーションやプレゼンテーションなどに有効です。
*海外版フレームワーク*
5W
5W1Hの起源になるもの。
5W1H
What→「What if(したらどうなるだろう)」
Who →「Whom(誰に)」
に置き換えられて使われることがあります。
6W
5W1Hの同意語になります。
5W2H
「How much(いくら)」
海外版では、長さ・重さ・距離・合計数値といった量に関する分析要素を含みます。
5Whys
「Why - Why - Why - Why - Why 」
「Why(なぜ)」を5回反復することで、問題の真の原因を究明することができます。
ビジネスで問題に行き詰まった時の原因究明や、業務効率化のための問題点の分析などに有効です。
このフレームワークは、大野耐一氏(元トヨタ自動車副社長)が考案したフレームワークで世界で注目され、今ではさまざまな海外の現場で活用されています。
Golden Circle(ゴールデン・サークル)
「Why - How - What 」
これは人の心を大きく動かしてきたスピーカーや企業は「まずWhyを分析し、そのWhyを実現するためのHowを考え、その結果製品やサービスなどのWhatを生み出してきた」というルールです。
このフレームワークは、TEDスピーカーとして有名になったサイモン・シネックが2009年に発表したものです。
オススメの本
トヨタ式5W1H思考 カイゼン、イノベーションを生む究極の課題解決法
最後に
今回は『 マーケティング戦略における5W1H 』の基本的なものから派生系フレームワークについて解説してきました。
もっと深掘りしてもらうと、この記事には載せていないものも出てくると思います。
ここで覚えておいてほしいのは、あくまでマーケティング戦略の “問題解決のために客観的視点や思考整理を目的” として使用するので、決して全てのパターンを使う必要はない。ということです。
これらを使うことが目的ではないので、しっかりと本質を見失わないようにしてください。
又、この様な視点や思考の方法は、次々と新しいものが提唱されてきます。
常に最新の情報にはアンテナを張っておきましょう!
Best Wishes ‼️
【初心者向け】マーケティング戦略の実践方法《 R-STP-MM-I-C 》
こんにちは。SHOです!
今回は『【初心者向け】マーケティング戦略の実践方法 』について解説していきます。
あなたの事業を継続して発展させるには、このマーケティング戦略をしっかりと行うことが最も重要なテーマだと思います。
別の記事【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎ - Lifeonce.Japanのブログで基本的な分析手法を解説しました。
今回はその知識を用いて、実際にマーケティング戦略の手順に沿って、僕と一緒に考えていきましょう!
マーケティング戦略のステップ『R-STP-MM-I-C』
マーケティング戦略の手順で最も有名なものは、“現代マーケティングの父”と呼ばれている経済学者のフィリップ・コトラーが提唱した『R-STP-MM-I-C』という5つのステップに分けた方法です。
これは、Research - Segmentation・Targeting・Positioning - Marketing Mix - Implementation - Control の略で、マーケティング戦略の基本になります。
①Research(市場調査)
まず最初のステップとしては、市場調査を行います。
調査せずに市場に参入することは、とても危険なことであり、その後の活動に大きく影響されるので、怠らずにしっかりと調査していきましょう!
ここで用いる分析手法は、
3C分析/PEST分析/SWOT分析/5フォース分析
また、市場は大きく分けて、マクロ環境・ミクロ環境の2つに分類できます。
詳しくはこちらをご参照ください
【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎ - Lifeonce.Japanのブログ
②STP分析
・Segmentation(市場細分化)
・Targeting(狙う市場の決定)
・Positioning(自社の立ち位置の明確化)
ここでは市場調査(Research)を行った後に分析していきます、
狙うべき市場の細分化(Segmentation)・市場の決定(Targeting)・自社の立ち位置の明確化(Positioning)を考えていきます。
この3つは全て連動していますので、分析はどこから始めても結果には大きく影響しません。
分からない方は、顧客(ユーザー)全体を把握するためにもセグメンテーション(Segmentation)から分析することをオススメします!
詳しくはこちらをご参照ください
【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎ - Lifeonce.Japanのブログ
③Marketing Mix(マーケティングミックス)
マーケティング戦略を立てたら、次は戦術的プロセスを考えていきます。
Marketing Mix(マーケティングミックス)で商品・サービスのパッケージ、価格設定、流通方法、宣伝方法などを決定します。
ここで用いる分析手法は、
4P/8P/4C
詳しくはこちらをご参照ください
【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎ - Lifeonce.Japanのブログ
④Implementation(実施)
マーケティングミックスで決定したことを実施(Implementation)していきます。
Who(誰が)/When(いつ)/Where(どこで)/What(何を)/Why(なぜ)/How(どのように)
*海外版フレームワーク*
日本ほど多くはないものの、欧米先進国でも5W1Hの派生系フレームワークがいくつか存在します。
5W
5W1H(What → What if/Who → Whom)
6W(=5W1H)
5W2H(5W1H+How much)
5Whys(Why - Why - Why - Why - Why)
Golden Circle(Why - How - What)
詳しくはこちらをご参照ください
【初心者向け】マーケティング戦略における5W1Hとは?困ったらコレを使おう! - Lifeonce.Japanのブログ
⑤Control(管理)
マーケティング活動が効率的に行われているかを検証し、維持や改善を行います。
主にコントロールを行うものは、
・年間計画コントロール
売上分析、市場シェアなどの分析
・収益性コントロール
商品、サービス、顧客、地域、セグメント、チャネルなどの収益性の分析
・効率性コントロール
広告、販売促進、流通などの効率性の分析
・戦略コントロール
マーケティング、効率の見直しなど
❗️ポイント❗️
マーケティング戦略として、『R-STP-MM-I-C』のステップは必須です!
まずは、戦略的プロセス『R - STP』で企業のミッションや具体的な目標達成のために、長期的なプランを立てましょう。
その後に、戦略を具現化するための方策として、戦術的プロセス『MM - I』を用いて価格の設定や流通方法、宣伝方法などについて決定し、実施します。
そして最後に、戦術的プロセス『C 』で検証をして、その改善を管理します。
この流れはマーケティングの基本になるので、しっかりと抑えていきましょう!
PDCAサイクルとOODAループの使い分け
マーケティング活動を管理する際に、実施して終わりではなく、その結果を検証・改善して次のアクションに活かしていくことが最も重要になります。
そこで用いるのが、『PDCAサイクル』や『OODAループ』になります。
以前は「PDCAを上手く回せ!」と言われていました。しかし、近年は先の読めない状況の中で、より早く!より結果を出す!ために、新しく「OODA LOOP(ウーダループ)」というものが出てきました。
最近はPDCAは古く、AI時代はOODAだ!といった議論がされていますが、決してPDCAよりOODAの方が優れている。ということではないと思います。
まずはそれぞれの特性を理解して、あなたの事業に活かしてください!
PDCA サイクルとは
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の4段階を繰り返すこと。
Plan(計画)
目標を設定して、そのために何をするのか「仮説」を立て、施策をプランニングします。
Do(実行)
計画をもとに施策を実行します。
Check(評価)
計画で設定した各指標(KPI)が計画に沿って施策が展開されているかを検証します。
Action(改善)
評価の中で見えてきた課題から、解決策を考え、対処を行います。
OODA ループとは
Observe(観察)→ Orient(情勢への適応)→ Decide(意思決定)→ Action(行動)→ ループ(フィードバック)によって、健全な意思決定を実現すること。
Observe(観察)
現場を客観的に観察して、判断する前に情勢を整理します。
Orient(情勢への適応)
観察によって得た「生のデータ」から、分析や新しい情報、これまでの経験を通じて、現在の情勢を整理します。
Decide(意思決定)
情勢判断によって得た仮説に基づき、論理的な意思決定を行います。
Action(行動)
意思決定によって決定された方針に従って実行、もしくは仮説が正しいかどうかの検証を行います。
ループ(フィードバック)
再び「観察」段階に戻り、行動の結果を判定して、次の「情勢への適応」を続ける。
❗️ポイント❗️
『PDCA』は環境の変化がないという前提が成り立てば有効なものになります。
つまり、人間的な側面を排除し安定した環境が前提になります。
元々は工場で生産などの業務と製品を継続的に改善するための統計的品質統制(SOC:Statistical Quality Control)の方法です。
なので、安定した環境で、かつ心理や感情など人間的要素を無視できる世界では有効です。
『OODA』は想定外のことが起こるVUCA(Volatile 不安定で・Uncertain 不確実で・Complex 複雑で・Ambiguous 曖昧な)世界を前提にしています。
つまり、メンタルや感情など人間的な側面を重視しますので、想定外のことが起こる状況でも有効です。
また、経営の領域でPDCA サイクルが使われているのは日本だけで、世界の先進企業ではOODA ループを使っています。
成功事例『4P分析戦略 - スターバックス - 』
基本のコンセプトとして「サードプレイス=第3の場所」としているのは有名ですね。
サードプレイスとは、「家庭と職場の間にある第3のくつろぎの場所」という意味があり、手の届く贅沢を提供する場所です。
スターバックスでは、地に足のついたローカルな空間や、そこでしか手に入らない価値がある場所を目指しているそうです。
要は、スターバックスの商品は“コーヒー”ではなく、“スタバでの体験”であり、その体験の対価としてお金をもらっている。ということです。
また、スターバックスは日本進出当初に顧客の利用機会を以下の5つに設定しました。
・朝の儀式ともいえる日課の一部
・友人や家族と過ごす場所
・ビジネスマンが仕事の延長で気軽に交流を深められる場所
・自分へのご褒美として、美味しいドリンクを求める場所
・煩わしい雑事から逃れて、リラックスできるひとときの場所
これらを含め、スターバックスの4P分析を紐解いてみましょう!
スターバックスの4P分析戦略とは
Product(製品)
店舗をコーヒーを売る場所としてだけでなく、友人との会話や読書、仕事などができる「サードプレイス」と定義した。
Price(価格)
1杯あたり300円台として、上質なコーヒーを提供するために競合他社と比較して高額に設定した。
Place(流通)
「Main &Main」と呼ばれる立地戦略を用いて、人々の往来の多い大都市圏を中心に直営店を出店した。
Promotion(販売促進)
広告宣伝をほとんど行わず、店頭看板やパブリシティ、口コミなどを通じてスタバのサービスに共感する顧客(ファン)の獲得に成功した。
そこで、ブランドロゴに社名を無くすといった「デ・ブランディング」を行って、街に溶け込み先進的なイメージを確立した。
「デ・ブランディング」には、
・企業らしさを控えめにすることで、顧客により身近に感じてもらう。
・ブランドが浸透しているタイミングで行うことで、新しさや先進的なイメージを伝える。
といった効果がある。
❗️ポイント❗️
2014年〜2017年にかけて約300店舗を急速に増やしていたスターバックスですが、店舗が増えるとともに顧客満足度が低下するという結果になりました。
しかし、品質や価格も大きく変化していないのに、なぜ低下したのでしょうか?
そのヒントは、スターバックスの「大衆化」にあります。
店舗が増えるとともに、利用者の変化が起きて感度の高い顧客層から、より一般的な顧客層へと広がりました。
それにより、いわゆる庶民層にとって「スターバックス=高いもの」と思われたというのが要因の一つだと考えられます。
また、この2つの層に分かれたことにより、
「大学生や中高年が多くて、うるさい」
「PCや本で長居していて迷惑だ」
など今までのユーザーと、新しいユーザー間で不満が出てきたことも要因です。
このように事業が成長してくると新たな問題は必ず出てきます。
そのとき、どのように軌道修正するかで企業の真価が問われますね。
オススメの本
コトラー8つの成長戦略 低成長時代に勝ち残る戦略的マーケティング (碩学舎ビジネス双書)
まんがで身につくPDCA (Business ComicSeries)
最後に
今回は『【初心者向け】マーケティング戦略の実践方法《R-STP-MM-I-C》』について解説してきました。
実際に自身の事業へ落とし込むイメージは出来ましたか?
PDCA サイクル や OODA ループ のように、今まで当たり前だったことも常に変化していきます。
このように経営していくなかで、さまざまな変化に対応していくには、基本を理解した上でしっかりと本質を捉えていくことが大切です。
個人や企業として一本の揺るぎない信念を持つとともに、どんな変化にも対応できる柔軟性を兼ね備えることが、これからの時代を生き抜くポイントになります!
僕と一緒に恐れず突き進んでいきましょう!!
Best Wishes ‼️
【初心者向け】マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎
こんにちは。SHOです!
あなたはマーケティングと聞いて、何を思い浮かべますか?
人によっては広告宣伝・プロモーション・リサーチ・データ解析・売り込みなど、捉え方は色々あると思います。
そこで、今回は『マーケティング戦略の分析手法』を基に、マーケティングの基本から活用方法について解説していきます。
事業を行う上でマーケティングの知識は必要不可欠なので、しっかりと理解して活用していきましょう!
マーケティングとは?
そもそもマーケティングとは、どのような意味があるのでしょうか。
ウィキペディアを調べてみると、このように書かれています。
マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。 wikipediaより
ちょっと難しいので、少し分かりやすくするために世界的に有名な「現代経営学」や「マネジメント」の発明者であるピーター・ドラッガーの言葉を引用させてもらうと、
『マーケティングの理想は、販売を不要にすることである』
と提唱しています。
つまり、“マーケティングとは、営業しなくても商品が売れる仕組みを作る”ということです。
そのためには、顧客が何を欲しているか?何に価値を認めるか?何を望んでいるか?を知らなければいけません。
「顧客に直接聞く!」というのも一つの方法ですが、実際に顧客がその答えを必ずしも持っているわけではありません。
そこで用いるのが『マーケティング戦略のフレームワーク』です。
これを用いて、さまざまな視点から分析することで事業の戦略を立てて、より多くのお客様に自社の商品やサービスを届けられる確率をあげることが出来ます。
また、この分析を行うことが事業を継続していくためには、とても重要になります。
ビジネスにおける戦略と戦術の違い
この戦略と戦術を区別しないまま経営してる方も多いのではないでしょうか。
今後マーケティングを行って事業を継続させていくには、この2つを理解することが重要になるので、まずはしっかりと区別していきましょう!
戦略とは?
準備や計画を行い、目的を達成するための進むべき方向を考えることです。
つまり、「何をすれば成果が出るのか?」「何をすれば儲かるのか?」などを考えることを言います。
戦術とは?
成果を出すために行動や方法を改善したり、業務の効率化を図るための具体的な方法のことです。
❗️ポイント❗️
事業を継続して成長させるには、まずは戦略=目的(Purpose)を立てて、それを達成するために戦術=方法(How To)を考えて実行する。
マーケティング戦略を考えるときの分析方法
STP分析
市場のニーズや自社の商品、サービスの立ち位置を分析して戦略を考える手法
Segmentation(セグメンテーション/市場細分化)とは
事業を行う上で、新商品やサービスを展開するために、似たようなニーズを持つ顧客を層に分けて考え、市場を細分化することです。
最も重要なポイントは「利用してもらいたい顧客(ユーザー)を明確化すること」です。
ここで一般的に用いられる指標をご紹介します。
①人口統計的変数(デモグラフィック)年齢・性別・家族構成・学歴・職歴など
②地理的変数(ジオグラフィック)国・市町村・気候・文化・宗教など
③心理的変数(サイコグラフィック)ライフスタイル・価値観・性格・購入動機など
④行動変数(ビヘイビアル)購入頻度・使用用途、買い替えのタイミングなど
その他の有名な指標『6R』
・有効な規模(Realistic scale)
・優先順位(Rank)
・成長率(Rate of growth)
・競合(Rival)
・達成可能性(Reach)
・測定可能性(Response)
Targeting(ターゲティング/狙う市場の決定)とは
細分化された市場の中から狙う市場を決定すること
ここで一般的に用いられる方法をご紹介します。
①集中型マーケティング
一つ、もしくは少数のセグメントをターゲットにして、そこに集中すること。
優位性を獲得しやすいのでコストを抑えることができるが、市場規模によっては利益を上げることが難しかったり、市場の縮小や消失などのリスクがある。
(熱狂的な支持者がいる企業が用いる方法)
②分化型マーケティング
複数のセグメントに異なるマーケティングを行なうこと。
顧客のニーズに応えやすく安定しやすくなるが、コストがかかるリスクがある。
(多くの企業が用いる方法)
③無差別型マーケティング
市場全体に同じ商品やサービスを提供して、同じマーケティングを行うこと。
全て同じアプローチを行うことでコストは抑えられるが、顧客のニーズに細かく対応できないリスクがある。
(大手企業が用いる方法)
Positioning(ポジショニング/自社の立ち位置の明確化)とは
競合の商品やサービスを分析して、自社の立ち位置を明確化すること
そこで必要になるのが、品質・価格・店舗数・技術などの比較指標です。
あまり多くの指標で行うと情報過多になり分析が曖昧になるので、まずは3〜4つ程度から始めるほうがいいでしょう。
このポジショニングを行なうことで、ブルーオーシャン(競争のない市場)に進出することができますし、レッドオーシャン(競争の激しい市場)でも他社と差別化すれば利益を上げることができます。
❗️ポイント❗️
STP分析を行うメリット
①顧客やニーズの分布を細分化して、整理することができる。
②他社との競合を避けることができる、
③自社のプロモーション戦略を明確化することができる。
*セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの3つは全て連動していますので、分析はどこから始めても結果には大きく影響しません。
分からない方は、顧客(ユーザー)全体を把握するためにもセグメンテーションから分析することをオススメします!
PEST分析
マクロ環境の影響を考えてマーケティング分析をする手法
Political(政治面)・Economic(経済面)・Social(社会面)・Technological(技術面)から経営戦略や事業戦略を考えていく上で役立つフレームワークの代表的なものです。
自社を取り巻くマクロ環境(外部環境)が、現在から将来にかけてどのように影響を与えるかを把握・予測することができる。
ここで重要になってくるのが、常に世の中の「変化」に注意することです。
世の中の流れやトレンド、変化を掴み、営業戦略をとることが、その業界で生き残っていくにはとても大切です。
経営戦略に活かすために、「3C分析」や「SWOT分析」に落とし込んで分析する方法が一般的です。
また、マクロ環境の分析は海外進出を行う際にも活用できます。
❗️ポイント❗️
マクロ環境とは
事業の外部環境のうち企業ではコントロールできないもの。
つまり、業界内の各企業とは無関係に起こっているもの。
(政治・経営・社会・技術などの環境)
ミクロ環境とは
企業周囲の環境のうち比較的コントロールできるもの。
大きく市場と競合に分けられる。
(市場規模・成長性・競争状況・流通チャネル・顧客動向など)
4P分析
商品の観点からマーケティング分析考える手法(別名:マーケティング・ミックス)
Product(製品)どんな商品・サービスを?
顧客にとって価値ある商品やサービスを企画・開発すること。
Price(価格)いくらで?
元々適正価格が決まっていない中で、顧客のニーズに見合ったものだけではなく、しっかりと利益を出せる適正価格を決めること。
Place(流通)どういった経路で?
顧客のもとに自社の商品やサービスをスムーズに届けるための流通経路を確保すること。
Promotion(販売促進)どう知らせるか?
自社の商品やサービスをより多くの見込み客に周知させて、ニーズを喚起する広告施策を考えること。
❗️ポイント❗️
4つの視点からターゲット市場を分析することで、自社の課題や強みを分析して具体的な施策を考えることができる。
そのために、自社と競合他社の両方の立場から考えること!
4つの視点(4P)のバランスや組み合わせを考慮して、施策や販売促進を考える。
例えば、「製品× 価格」「流通× 販売促進」など。
マーケティングの課題を見つける時に用いる手法
4C分析
顧客視点から製品について考える分析手法(別名:マーケティング・ミックス)
Customer Value(顧客価値)
消費者が商品やサービスに求めている価値のこと。
この事業によって顧客がどのようなベネフィット(未来像)を実現できるかを考える。
Customer Cost(顧客コスト)
消費者が商品やサービスを得るための金銭面や時間などのコストのこと。
カスタマーバリュー(顧客が得られる価値)に見合ったものが提供できるかどうかを考える。
Communication(コミュニケーション)
消費者と企業との間でのコミュニケーションのこと。
顧客とのコミュニケーション方法として、電話・メール・DM・SNS・カスタマーサービスなどをどのように活用するかを考える。
Convenience(利便性)
商品やサービスを得るための利便性のこと。
顧客が出来るだけ早く、効率的に商品やサービスを受けられるかを考える。
❗️ポイント❗️
基本的に4Cと4Pは同時に分析するほうが、より優位にマーケティング戦略を立てることができます。
この2つの違いは“ 視点 ”です。つまり、4P=企業側・4C=顧客側ということです。
そのため、
Product(製品)→ Customer Value(顧客価値)
Price(価格)→ Customer Cost(顧客コスト)
Place(流通)→ Convenience(利便性)
Promotion(販売促進)→ Communication(コミュニケーション)
というように、繋がりで考えましょう!
3C分析
自社の事業が位置するビジネス環境を分析して事業戦略を考える手法
Customer(市場・顧客)
マクロ分析・ミクロ分析・顧客分析を用いて分析していきます・
①マクロ分析
景気変動や法改正、人口流動、流行などの社会的な変化を見つけ出すために行います。
②ミクロ分析
業界構造の変化から自社ビジネスへの影響(利益の確保など)を検討します。
③顧客分析
マクロ分析やミクロ分析から得た情報から、商品やサービスに関わる顧客の動向を分析して、顧客の価値観やニーズにどのくらい影響を与えるかを検討します。
Competitor(競合)
「競合企業のビジネス結果」・「その結果が出た理由」の2つから分析していきます。
①競合企業のビジネス結果
・ビジネスの結果
競合の売り上げや利益率、広告費などの販売管理費用を分かる範囲で調査する。
・結果を出したリソース
競合の資本が効率よく使用されているかについて、1店舗あたりの売り上げや客単価などを調査する。
②その結果が出た理由
製品開発や販売ルート、営業方法などをさまざまな側面から分析することで、売り上げやリソースの効率を明確化していきます。
そこから、自社で取り入れるべき仕組みや差別化を図るポイントを検討していきます。
Company(自社)
市場分析や競合分析をまとめて、市場の変化や競合の動向などに対して自社の取るべき方法を分析します。
ここでは、「SWOT分析」を活用するといいでしょう!
❗️ポイント❗️
ビジネスの基本である3C分析を行うことで、事業の方向性を見出すことができます。
いくつも存在する施策の中から最も効率的な方法に資源を集中させて、顧客に選ばれ続けて売り上げや目的を達成するためにも3C分析を上手く活用しましょう!
SWOT分析
外部環境、内部環境からマーケティング分析を行い事業戦略を考える手法
Strengths(強み)
目標達成に貢献する企業内部の強み
Weaknesses(弱み)
目標達成の障害となる企業内部の弱み
Opportunities(機会)
新規参入の機会
Threats(脅威)
目標達成の障害となる外部の脅威
*クロスSWOT分析*
①S × O(強みと機会)
強みと機会を最大限に活用して何ができるか。
②S × T(強みと脅威)
強みを活かして脅威をどのように克服できるか。
③W × O(弱みと機会)
弱みの影響で機会を逃さないために何ができるか。
④W × T(弱みと脅威)
弱みと脅威が重なった時にどのように危機を回避できるか。
❗️ポイント❗️
SWOT分析を用いて、機会を拡大させたり脅威から自社を守るために、強みを活かして弱みを補うことが重要です。
また、クロスSWOT分析を行うことで、考えるべき戦略が整理できます。
特にS × O(強みと機会)は最高のチャンスですので、ここから考えるといいでしょう!
オススメの本
確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド
最後に
今回は『マーケティング戦略の分析手法⑥選‼︎』ということで、初心者向けに解説していきました。
このテーマは決して“ 企業・部署・個人 ”に関わらず、全ての人に役立てることができます。
これは、「社会に出たら数学の難しい式は使わない」が、「その式から答えを導き出すまでの考え方や方法などは、実は社会に出た時に役立つ」と言われているのと同じだと思います。
これからの時代は『個の時代』と言われていますが、このマーケティング戦略での考え方は、これから起業して独立する方やフリーランスとして事業を行う方はもちろん、個人としての生き方などにも使えるものだと思います。
さまざまな視点から物事を考えることは、これからの時代を生き抜くためにはとても重要なことだと思いますので、ぜひ上手く活用してもらえると幸いです!
次回は、『マーケティング戦略の手順』として実際の成功例などを含めて、初心向けに解説していきます。
お楽しみに!
Best Wishes ‼️
【初心者向け】会社の基本とは?事業開始までのスケジュール!
こんにちは。SHOです!
事業を行う上で、個人事業でやるべきか?会社としてやるべきか?と、悩む方も多いかと思います。
前回の記事で【保存版】個人事業と会社のメリット・デメリット! - Lifeonce.Japanのブログ について書きましたので、読んでいない方は是非一度ご覧ください。
さて、今回ですが『会社の基礎知識』から実際に事業をスタートするまでの流れを一緒に学んでいきましょう!
様々な事業形態がある中で、会社というのは会社法という法律に基づいて成り立つものです。
そのため法律に則って設立しなければいけません。
専門的な言葉も出てきて難しく感じるかもしれませんが、会社を設立する上で最低限必要になってくる知識なので、無理せずに一つずつクリアにしていきましょう!
今回は内容が多くなるので、分からないところはしっかり読み込んでください。
- 最初から法人化することが多いケースとは?
- 会社の種類について
- 設立の方法とは?
- 株主と役員の違いは?
- 株主の権限とは?
- 株式の譲渡制限とは?
- 非公開会社と公開会社とは?
- 株主総会と取締役会とは?
- 会社設立の流れについて
- 会社設立で利用できる専門家
- オススメの本はこちら
- 最後に
最初から法人化することが多いケースとは?
①現在勤務している会社から顧客を譲ってもらえるため、最初から安定して売上が見込める。
②取引先が大手企業のため、法人でないと取引できない。
③現在は会社員で副業として2年ほど個人事業を行なっていて、3年目から消費税の課税事業者になる。
④最初から数人と共同で事業を始める。
会社の種類について
|
①株式会社 |
②合同会社 |
③合資会社 |
④合名会社 |
出資者の種類 |
株主 |
社員 |
無限・有限社員 |
社員 |
出資者の人数 |
1名以上 |
1名以上 |
各1名以上 |
1名以上 |
定款の認証 |
必要 |
不要 |
不要 |
不要 |
損益の分配 |
出資額に応じて |
定款で決議 |
定款で決議 |
定款で決議 |
登録免許税 |
15万円以上 |
6万円以上 |
6万円 |
6万円 |
意思決定機関 |
社員総会 |
社員総会 |
社員総会 |
|
代表者 |
無限・有限社員 |
社員 |
||
責任の範囲 |
無限・有限責任 |
❗️ポイント❗️
迷った場合は、増資や上場もできる『株式会社』がベストです!
増資とは、新たに株式を発行して資本を増やすこと。
上場とは、株式などを売買取引の対象とすること。
❗️ポイント❗️
会社の種類を変更することも可能です!
このことを“組織変更”といいます。
その際は、組織変更計画を作成して、社員全員の同意を得る。
その後、官報広告・債務者へ組織変更の旨を伝え、異議を申し立てた債務者に弁済措置を行う。
設立の方法とは?
設立の方法は2パターンあります。
|
①発起設立 |
②募集設立 |
出資者 |
発起人 |
発起人や株主募集に応じた出資者 |
出資方法 |
現金・現物出資 |
現金・現物出資(現物は発起人のみ) |
経営形態 |
発起人が株主となり、経営者も務める。 |
発起人以外の出資者も株主となる。 |
❗️ポイント❗️
発起設立のほうが、手続きがシンプル!
発起設立では、払込金保管証明が不要です。
募集設立では、発起人以外からも出資金を集めることができるので、より規模の大きな会社を作るときに適した設立方法です。
また、出資金の払込金保管証明が必要になり、創立総会の開催も必要になるため費用がかかる。
*払込金保管証明とは、発起人などから現金出資の払込が行われたことを証明するもの。 資本金の払込を取り扱う金融機関が発行する。
株主と役員の違いは?
株主とは、会社の株式を買う形で出資する人のこと。会社のオーナーになる。
役員とは、取締役・監査役・会計参与のこと。会社経営の実務を担う。
❗️ポイント❗️
・株主になっても、経営の実務には携わらないケースもある。(役員にならない)
・発起人は、1株以上買うので必ず株主となる。
株主の権限とは?
自益権(株主自身のための権利)
・配当を受けられる。
・会社清算時に残余財産の分配を受けられる。
(債権者に借金を返した後に残った財産)
共益権(会社の経営に関わる権利)
・株主総会の招集を求めることができる。
・取締役の行為に対して差し止め請求ができる。
・取締役の解任を提起できる。
❗️ポイント❗️
株主とは、会社に出資を行った人(株式を引き受けた人)のこと。
個人事業主が1人で発起人(株主)になれば、実質的なオーナーの立場は変わらない。
しかし、制度上は区別していることは認識しましょう!
配当とは、会社が利益(剰余金)の一部を出資者や株主に配ること。
株主は事業を通じて得られた利益から、配当を請求することができる。
株式の譲渡制限とは?
株式は原則として、自由に他人に譲渡できる。
そこで、会社が許可した人にだけ株式を譲渡できる制限を設けることができる。
これを『株式の譲渡制限』といいます。
❗️ポイント❗️
株主は持っている株式の数に応じて、平等に議決権を持つことができる。
つまり、過半数から3分の2の株式を持っていれば、その人に経営権がある。
非公開会社と公開会社とは?
株式の譲渡制限がある会社を『非公開会社』、制限がない会社を『公開会社』といいます。
|
非公開会社 |
公開会社 |
株主総会の開催 |
1週間前に招集通知 |
2週間前に招集通知 |
取締役の設置 |
必要 |
必要 |
取締役の任期 |
最長10年まで延長できる。 |
最長2年。延長はできない。 |
取締役の人数 |
1人以上 |
3人以上 |
取締役会の設置 |
任意 |
必要 |
監査役の設置 |
任意 |
必要 |
監査役の任期 |
最長10年まで延長できる。 |
最長4年。延長できない。 |
❗️ポイント❗️
役員は任期満了で退任となるが、再任することで立場を維持することができる。
その際は、法務局で再任登記の手続きが必要です。
株式の譲渡制限を設けておくと、取締役会の設置が不要になるため、会社運営を簡略化できるメリットがある。
そのため、株式が第三者の手に渡る心配がなくても、譲渡制限を設けるのが一般的です。
株主総会と取締役会とは?
株主総会と取締役会の基本知識
株主総会
・会社の経営方針などを決める最高意思決定機関
・株主全員が参加できる。
❗️ポイント❗️
株主総会で決めること
・剰余金の配当
・取締役の選任・解任
・定款の変更
・資本金の減少・合併
定時株主総会とは、事業年度が終わってから一定期間のうちに開くもの。
決算報告と承認、剰余金の配当などが取り決められる。
臨時株主総会とは、株主が求めた際に開くもの。
新株の予約権の発行などが取り決められる。
*1人で設立した場合、決定権はその人が全て持つことになるが、法務省令に基づいて議事録を作成しておく必要がある。
取締役会
・株主から経営を任された会社の意思決定機関
・一定の決議については、株主総会を通さないで決められる。
・3人以上の取締役と、1名以上の監査役または会計参与で構成される。
❗️ポイント❗️
取締役会で行うこと
・株主総会の招集に関する日時・場所のどの決定
・代表取締役の選定・解職
・事業部などの設定・変更・廃止
監査役とは、取締役が行う職務を客観的な立場でチェックし、企業の健全な成長を確保するための役職。
取締役の不正を防いだり、是正したりすることができる。
会計参与とは、取締役とともに計算書類の作成などを行う役職。
税理士などの会計のプロが務める。
決算書の信頼性向上など、対外的な信用を高められる。
会社設立の流れについて
まずは会社のイメージを固めよう!
・会社の種類や設立方法は?
・事業規模は?
・ビジネスモデルは?
・発起人は?
・場所は?
*特にマーケティングには時間を使いましょう!
MECE手法・3C・4C・4P・PEST分析・STP分析・SWOT分析など
マーケティングの分析手法については、また別の記事で紹介していきます。
↓ ↓
設立手続きに必要な内容を決めよう!
1)発起人を決める
2)会社の基本事項(社名・事業内容・本店所在地・資本金の額など)を決める
3)事業計画を作成する
4)事業目的の確認・商号調査を行う
5)会社の印鑑を作成・発起人や取締役になる人の印鑑証明書の取得を行う
6)定款を作成する
7)発起人の決議を行う
↓ ↓
設立手続きを進めよう!
8)公証役場で定款の認証を受ける
9)金融機関で資本金の払込・証明書の発行を行う
10)設立登記申請書を作成する
11)法務局に設立登記の申請を行う
↓ ↓
12)登記完了❗️会社設立❗️
↓ ↓
13)法務局で登記事項証明書を取得する
14)税金や保険関係の届出を行う
↓ ↓
15)事業スタート❗️
❗️ポイント❗️
事業を開始するまでには必要書類の作成以外にも、準備することは多くあります。
そのため半年〜1年前から徐々に準備し始めるのが一般的です。
万が一に備えて余裕を持って準備しましょう!
会社設立で利用できる専門家
・税理士
・行政書士
・司法書士
・弁護士
❗️ポイント❗️
代行手数料が4万円以下であれば、専門家に任せたほうが個人で設立するよりも安上がりになる。
また、専門家の場合1日〜数週間で手続きが終わるので、時短のメリットがある。
オススメの本はこちら
プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK)
ダンゼン得する 知りたいことがパッとわかる 会社設立のしかたがわかる本
株式会社のつくり方と運営 ’18~’19年版
最後に
今回は『会社の基礎知識』から実際に事業をスタートするまでの流れを説明しました。
実際に設立する際には専門家に依頼する方も多いかと思いますが、会社のトップとして曖昧にせずしっかりと知識を身につけてください。
また、事業を安定・成長させるためにもリスクマネジメントは欠かせません。
設立する前に出来る限りのリスクをなくしましょう!
Best Wishes ‼️
【保存版】個人事業と会社のメリット・デメリット!
こんにちは。SHOです!
今や誰でも起業できる時代になり、個人が活躍するチャンスが増えました。
年代関係なく、“やりたいことを仕事にする” という方も増えていますね。
会社に所属しながら副業で稼いでいる方や、副業から本業に移行する方、専業主婦でも個人で稼いでいる方など、本当にさまざまな働き方があります。
そこでこのブログでは、
起業を考えている方をサポートしたい❗️
ということで、『会社設立の基礎知識』というテーマに沿って、初心者の方にも分かりやすいように記事を書いていきます。
起業する際に考えるのは、個人事業か会社のどちらにするのか?ということですよね。
何も考えずに、「最初はそんなに儲からんし、とりあえず個人事業で始めよう」という安直な考えで事業をスタートさせるのはオススメできません。
『無知は罪なり、知は空虚なり、英知を持つもの英雄なり』
という言葉があります。
意味を直訳すると、
知らなかった分からなかったというのは罪
知識だけあって行動しないのは空しい
知識があって行動するものだけが優れた人
という意味です。
実際にどんな業界でも、無知につけ込むような悪い人たちもいます。
せっかく事業が軌道に乗ったとしても、知識がないために大きな損失を受けることがあっては非常に勿体ないですし、人生を棒に振るようなことは絶対に避けたいですよね。
自分の身は自分で守る。ということは今の情報過多な時代では、とても大事です。
そこで今回は『個人事業と会社のメリット・デメリット!』というテーマで書いていきます。
※ここでの会社は(株式会社・合同会社・合資会社・合名会社)の全てを含む意味です。
個人事業と会社のメリット・デメリット❗️
どちらが節税できる?
まずはそれぞれにかかる税金についてざっくりと考えていきましょう。
・個人事業には【所得税・住民税】があります。
所得税=所得(収入ー経費)× 税率
○所得税+住民税の税率
所得金額(万円) |
税率(%) |
それ以上 |
55% |
〜4,000 |
50% |
〜1,800 |
43% |
〜900 |
33% |
〜695 |
30% |
〜330 |
20% |
0〜195 |
15% |
・会社には【法人税・法人住民税・法人事業税】があります。
○法人税+法人住民税+法人事業税の税率
所得金額(万円) |
税率(%) |
それ以上 |
約34% |
〜800 |
約23% |
0〜400 |
約21% |
❗️ポイント❗️
個人事業の場合、所得が増えるほど税率が高くなる。
会社の場合、所得が800万円を超えると税率が一定になる。
一般的に収入が700〜1,000万円を超えると、個人事業よりも会社の方が税金面で有利になる。
経費の範囲は?
次にそれぞれの経費にできる範囲を見ていきましょう。
○個人事業
旅費)出張交通費はかかった分だけ経費にできる。
生命保険)生命保険料控除の枠内でしか控除されない。
自宅・事務所)事業に使用している面積分だけ経費にできる。
自動車)ガソリン代や車検費用などは、事業に使った割合に応じて経費にできる。
○会社
旅費)出張交通費に加え、出張手当も経費にできる。
生命保険)全額あるいは半額まで経費にできるものがあり、保証を確保しつつ節税できる。
自宅・事務所)住居部分も社宅扱いとすることで、賃料の半額以上を経費にできる。
自動車)事業に必要と認められれば、全額経費にできる。
❗️ポイント❗️
個人事業よりも会社の方が経費にできる範囲が広い。
経費と認められる、金額が増えるほど節税になるので、経費面から見ても会社の方が有利である。
個人事業と会社の違い
次は個人事業と会社の大きな違いについて見ていきましょう。
①契約主体が「会社」or「人」
○個人事業
・売買契約で得た利益は、事業者自身のものになる。
・同様にその損失は事業者自身が被り、債務を負うことになる。
○会社
・売買契約で得た利益は、会社のものになり社長個人のものにはならない。
・同様にその損失は会社が被り、社長個人が債務を負う必要はない。
❗️ポイント❗️
事業では売買や不動産賃貸など、さまざまな契約を交わすことになる。
その際、契約の主体(法律上、権利や義務を持つ者)は、個人事業の場合には事業者自身、会社の場合には会社そのものになる。
②事業用財産の所有者が変わる
○個人事業
全ての財産(預金、不動産、自動車など)は事業で生じた債務の返済に当てられる。
○会社
会社の財産(預金、不動産、自動車など)は事業で生じた債務の返済に当てられる。
社長の財産(預金、不動産、自動車など)は事業で生じた債務の返済に当てなくて良い。
❗️ポイント❗️
個人事業の場合は、事業と個人の財産は区別されない。
会社の場合は、会社の財産と個人(社長)の財産を区別する。そのため、もし事業で債務が生じても、個人の財産は守られる。
③責任の範囲が変わる
○個人事業
無限責任→ 債権者(お金を貸した人)に対して、全ての負債に対する責任を負う。
○会社(※株式会社と合同会社の場合)
有限責任→ 債権者に対して、出資額を上限とした負債に対する責任を負う。その他に関しては、責任はない。
❗️ポイント❗️
事業で生じた債務(借金)に対してどこまで責任を負うのかについては、無限責任と有限責任の2種類がある。
個人事業者は無限責任、会社(株式会社と合同会社)は有限責任となる。
事業拡大を考えている方は法人化がオススメ‼️
法人化のメリット
①対外的な信頼性が高い
個人事業と株式会社では、株式会社の方が対外的な信頼性が高い。
今後の事業拡大において取引先への営業等が必要な場合には、個人事業ではなく株式会社形態が最終的には事業の拡大に貢献することもあります。
②融資を受けやすくなる
事業拡大の際に銀行から融資を受けることがありますが、会社組織として事業を行なっていることから、審査に通りやすいと言われています。
③採用活動が行いやすい
事業拡大に伴い、人を雇用する際には採用活動を行うと思います。
その際にも社会的な信用がある会社形態の方が優秀な人材を集めやすい。
法人化のデメリット
①25〜30万円ほどの設備費用がかかる。
②事務負担が増える。
③社会保険料の保険料負担が大きくなる。
④赤字でも年間7万円の法人住民税がかかる。
⑤会計事務所のサポートが必須になるため、コストが増える。
⑥税務調査が入りやすくなる。
オススメの本はこちら
プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK)
ダンゼン得する 知りたいことがパッとわかる 会社設立のしかたがわかる本
株式会社のつくり方と運営 ’18~’19年版
最後に
こちらは個人の意見になりますが、税金やコスト面で比較することはとても重要だと思います。
しかし、事業としての必要性や持続性、将来性など様々なことを熟考して、そこから事業形態を決める方が意義があると思います。
今回は『個人事業と会社のメリット・デメリット!』について節税や経費、それぞれの違いについて説明してきました。
あなたの事業ではどちらがベストだったでしょうか?
この内容は分かりやすくするために、ある程度ざっくりとしたまとめになります。
冒頭でも述べたように、“無知な人” にならないように是非ご自身でもリサーチを続けてください。
今あなたの夢にかけている情熱と同じくらい、色んな知識を吸収することにも意識を向けてもえると幸いです。
Best Wishes ‼️